世界一美味しい「市販日本酒」が発表!「SAKE COMPETITION」表彰式&授賞パーティーレポ

世界一美味しい「市販日本酒」が発表!「SAKE COMPETITION」表彰式&授賞パーティーレポ

【2025/06/15】 2025年6月10日(火)、TAKANAWA GATEWAY Convention Center で「SAKE COMPETITION 2025」の表彰式が開催。
美酒企画は、2023年と2024年に続き今年もプレスとして取材に伺いました。

SAKE COMPETITIONは、「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」という理念のもとに、2012年に誕生しました。
そのため、会のために特別に醸した酒が審査される鑑評会とは異なり、審査対象は、消費者がお店で手に入れられる“市販日本酒”のみ。完全に銘柄を隠し、あくまで日本酒の酒質のみで競うことを徹底しているので、どんなブランドでも1位をとるチャンスがある品評会なのです!

■MCはサッシャさん&宇賀なつみさん!受賞酒を一挙紹介

今年の会場は、昨年までのザ・ペニンシュラ東京よりもかなり広く、眩いライトでゴージャスに演出。

蔵元や報道陣、そして一般客を含め約300人の来場者の熱気に包まれ、私たち美酒企画も興奮を抑えられませんでした。

「SAKE COMPETITION 2025」の募集カテゴリーは、全6部⾨です。
昨年の「純⽶酒部⾨」「純⽶吟醸部⾨」「純⽶⼤吟醸部⾨」「SUPER PREMIUM部⾨」「海外出品酒部⾨」に加え、伝統的製法である生酛(きもと)/山廃(やまはい)/菩提酛(ぼだいもと)づくりの純米酒を対象とする「モダンナチュラル部⾨」が新設。エントリー数は、1163点にのぼりました。

日本酒コンテストは国内外で多数開かれていますが、「SAKE COMPETITION は特別」だという蔵元さんは少なくありません。その理由の1つは、審査員の豪華さでしょう。全国の技術指導者やその推薦で選出された蔵元、また日本酒業界で活躍する有識者が集結。自分自身のテイスティング能力の限りを尽くし、ジャッジを下していきます。

会場には、全国から上位入賞蔵が集結。MCのサッシャさん・宇賀なつみさんが次々と審査結果が発表されていきました。

受賞酒一覧は以下の通りです。

【純米酒 部門】出品数286点/予選通過140点/上位入賞酒57点

1位 磯自慢 雄町 特別純米53/磯自慢酒造株式会社(静岡)
2位 天上夢幻 旨口 特別純米/株式会社中勇酒造店(宮城)
3位 流煇 純米 ドライ/松屋酒造株式会社(群馬)
4位 飛露喜 特別純米/株式会社廣木酒造本店(福島)
5位 AKABU 純米酒/赤武酒造株式会社(岩手)
6位 みむろ杉 ろまんシリーズ Dio Abita/今西酒造株式会社(奈良)
7位 自然郷 円融純米/合名会社大木代吉本店(福島)
8位 土佐金蔵 特別純米/高木酒造株式会社(高知)
9位 一白水成 特別純米酒 良心/福禄寿酒造株式会社(秋田)
10位 大盃 特別純米/牧野酒造株式会社(群馬)

【純米吟醸 部門】出品数340点/予選通過165点/上位入賞酒68点

1位 寒紅梅 純米吟醸 山田錦50%/寒紅梅酒造株式会社(三重)
2位 而今 純米吟醸 山田錦/木屋正酒造株式会社(三重)
3位 東洋美人 限定純米吟醸 愛山 醸道一途/株式会社澄川酒造場(山口)
4位 大嶺 3粒ひやおろし 山田錦/大嶺酒造株式会社(山口)
5位 楽器正宗 雄町 中取り/合名会社大木代吉本店(福島)
6位 作 奏乃智/清水清三郎商店株式会社(三重)
7位 磯自慢 純米吟醸/磯自慢酒造株式会社(静岡)
8位 町田酒造 純米吟醸 山田錦/株式会社町田酒造(群馬)
9位 中島屋 純米吟醸/株式会社中島屋酒造場(山口)
10位 AKABU 純米吟醸 愛山/赤武酒造株式会社(岩手)

【純米大吟醸 部門】出品数341点/予選通過181点/上位入賞酒68点

1位 盛升 純米大吟醸/黄金井酒造株式会社(神奈川)
2位 望bo: 純米大吟醸 雄町/株式会社外池酒造店(栃木)
3位 南部美人 純米大吟醸/株式会社南部美人(岩手)
4位 有機純米大吟醸 天鷹 槽搾り 原酒/天鷹酒造株式会社(栃木)
5位 石鎚 純米大吟醸/石鎚酒造株式会社(愛媛)
6位 燦爛 純米大吟醸 夢ささら/株式会社外池酒造店(栃木)
7位 南部美人 純米大吟醸 結の香/株式会社南部美人(岩手)
8位 AKABU 極上ノ斬 純米大吟醸/赤武酒造株式会社(岩手)
9位 白鶴 Alternative 純米大吟醸 白鶴錦/白鶴酒造株式会社(兵庫)
10位 天吹 純米大吟醸 愛山/天吹酒造合資会社(佐賀)

【Super Premium 部門】出品数71点/上位入賞酒14点

1位 極聖 純米大吟醸 天下至聖/宮下酒造株式会社(岡山)
2位 田酒 純米大吟醸 PREMIUM/株式会社西田酒造店(青森)
3位 くどき上手 命/亀の井酒造株式会社(山形)

【海外出品酒部門】出品数10

1位 DASSAI BLUE Type 23/DASSAI USA Inc.(NY)

【モダンナチュラル部門】 出品数115点/上位入賞酒23点

1位 田酒 純米大吟醸 山廃/株式会社西田酒造店(青森)
2位 雨降 水酛愛山 “MIZUMOTO”/吉川醸造株式会社(神奈川)
3位 松の司 純米大吟醸 AZOLLA50(滋賀)
4位 山城屋 STANDARD CLASS/越銘醸株式会社(新潟)
5位 仙禽 モダン 壱式/株式会社せんきん(栃木)

【ダイナースクラブ若手奨励賞】

杜氏 林 敬宏/株式会社南部美人(岩手) 

【TAKANAWA GATEWAY CITY まちびらき記念 最優秀酒蔵賞】

磯自慢酒造株式会社(静岡)

【JAL空飛ぶSAKE賞】

松の司 純米大吟醸 AZOLLA50/松瀬酒造株式会社(滋賀)

【実行委員長賞】

御慶事 純米吟醸 ひたち錦/青木酒造株式会社(茨城)

セレブの晩餐会のような豪華授賞パーティー

表彰式の後は、授賞パーティーに突入!
全部門上位20%に選ばれた極上の日本酒と、八芳園料理長が考案した日本酒にピッタリのお料理とのマリアージュを楽しめる、日本酒ファン垂涎の宴です。

お料理はビジュアルも味も洗練の極み。テーブルに用意された銘酒のほか、利き酒ブースで供される上位受賞酒を満喫できるとあって、恍惚の表情を浮かべる参加者の姿が印象的でした。

一方、惜しくも1位を取れなかった蔵元さんはやはり残念そう。
高校野球の甲子園のように、“優勝できなければ全員が敗者”と、悔しさをにじませている蔵元さんの声も聞かれました。

しかし、実行委員長であるはせがわ酒店の長谷川社長は、「ここで受賞しているだけで素晴らしいこと。本当に微差なんです」とコメント。「来年もまたお会いしましょう」という締めのご挨拶に、拍手がわきました。

酷暑により硬く溶けにくい酒米が増え、しかも”令和の米不足”により酒米生産量の減少が懸念されるなど、問題が山積する日本酒業界。
さまざまな苦労に直面しながらも、常に酒質の向上を貪欲に追求する蔵元さんたちの覚悟と情熱を目の当たりにし、ますます日本酒の魅力を国内外に向けて強く熱く発信していこう。そういう想いを強くしながら会場を後にしました。